国は20床以上の病床を持っている医療機関を病院と定義しています。19床以下は診療所となります。国内には様々な医療機関がありますが、国は制度の変更を通して医療機関をその特色によって再編成しようとしてます。大きな病院には救急車や重症の患者さんを集めたり高価な機器を用いた検査に特化させようとしており、診療所はかかりつけ医としての比重を大きくさせようとしています。その上で病院と診療所、あるいは病院と病院の間の連携を強化させようとしてます。そこでこの紹介率や逆紹介率が注目されるようになってきました。

当院は地域支援病院ですが、国の定めた紹介率や逆紹介率の基準を超えていることが求められています。ここに出している数値は、国の定めた計算の仕方とは異なりますが、当院がどの程度近隣の診療所や病院と連携しているかを反映します。国の意向はともかく、そもそも医療機関同士の連携は相互に密であることが理想です。この値が減少していくことは望ましくないということになります。

病院の規模や地域での役割で紹介率や逆紹介率は変動します。全日本民医連のデータからDPC病院、基幹型臨床研修指定病院の27病院を抽出してあらためて値を出すと、紹介率の中央値は27%、逆紹介率の中央値は13%となります。当院は二つの項目いずれも中央値を大きく超えていますが、これは当院が地域支援病院であることと関連があるものと思われます。

上記の算出は全日本民医連が定めた算出方法に基づく集計ですが、厚生労働省の定める地域支援病院としての算出結果も下記に追加して示しておきます。こちらの集計で見ると、紹介率や逆紹介率がわずかですが向上しています。

当院は地域支援病院となってから、近隣の病院や開業医の先生方との日常的は連携を深めるべく取り組んできました。以前よりは周囲の先生方に坂病院のことを理解していただけるようになってきているのではと思っています。この値がさらに高まり、地域の先生方からさらに信頼されるような病院にしていきたいものです。