転倒・転落はどこの病院でも問題になっている安全対策上の大きな課題です。エビデンスの高い効果的な予防策が少ないことも知られています。日本中の病院がそれぞれに工夫しながら取り組んでいますが、様々な要因のからむ複雑な領域です。当院も病院をあげて取り組んでいますが、対策の効果を追跡する指標がここに示している発生率の指標です。
当院の場合、2011年に459件の転倒があり、それが翌2012年には568件と増えています。のべ患者に対する割合も約1‰ほど増えています。治療を必要とする転倒も3件増えています。2年のみの比較では断定的な事はいえませんが、当院の取組みが進展しているとは言いがたい状況です。
2012年から安全対策室を中心にプロジェクトチームが結成され、看護師のスクリーニングから転倒予防対策までを見直し病院全体で同一ルールで対策できるように取り組んでいるところです。この効果は2013年以降にでてくれればと願っているところです。
各指標の計算式と分母・分子の項目名 | 分母・分子の解釈 | |
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備考 | ‰ (パーミル、千分率)表示 | |
分子 |
A)入院患者の転倒・転落件数 B)治療を必要とする転倒・転落件数 |
B)はレベルの定義なし。「治療が必要な場合」の全てを算出する。画像検査を実施して異状がない場合は除く(画像など検査だけの場合は除く)。 |
分母 | 入院患者延数(24時在院患者+退院患者数の合計) | - |
年度 | A.入院患者の転倒・転落発生率 | B.治療を必要とする転倒・転落発生率 | ||||
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最大値 | 中央値 | 最小値 | 最大値 | 中央値 | 最小値 | |
2011年 | 9.7‰ | 4.3‰ | 0.5‰ | 0.8‰ | 0.2‰ | 0.0‰ |
2012年 | 21.4‰ | 4.5‰ | 0.8‰ | 1.3‰ | 0.3‰ | 0.0‰ |