廃用症候群を予防し、早期のADL向上と社会復帰を図るために、十分なリスク管理のもとにできるだけ発症早期から積極的なリハビリテーションを行うことが強く勧められます。

2015年度の結果の解釈

受入脳梗塞患者数が徐々に増えています。脳神経外科医の赴任後、診療が順調に定着している事が伺われます。
3日以内リハビリテーション実施割合も徐々に増加しています。
リスク管理の課題もあるため、リハビリテーションの早期介入には脳神経外科医を中心とする急性期治療のチームワークが必須です。早期介入が増えてきているのは、急性期治療チームが順調に構築されているためだと考えられます。全日本民医連のデータと比較しても当院は早期介入が十分にできている病院だと考えられます。

現在のチームワークを維持して今後も現在の取り組みを継続する事が望まれます。100%を望んでもよいのですが、現実の臨床では早期リハビリテーションに適応のない患者さまもいることがまれにあります。したがって、90%前後あれば十分に対応できていると判断し、適応を考えずに自動的にすべての患者さまにリハが介入する体制は構築しないほうがよいと考えています。

指標の計算式、分母・分子の解釈
  各指標の計算式と
分母・分子の項目名
解釈
分子 入院から3日以内に脳血管疾患リハビリテーション料が算定されている患者数 -
分母 18歳以上の脳梗塞の診断で入院した症例 当該月退院患者のうち、資源1病名のICD10がI63ではじまる(脳梗塞)症例で、発症時期3日以内、発症前RS 2以上の患者数
医療の質向上・公開推進事業」データより
(全日本民医連 2014年25施設、2015年31施設参加)
年度 最大値 中央値 最小値
2014年 83.4% 55.9% 0.0%
2015年 89.0% 59.0% 0.0%