地域における当院の救急指定病院としての機能を測る指標です。
2018年度の結果の解釈
2018年度の救急車の受入数は4,196件で、前年度より385件増加しています。また救急隊からの搬入要請数は5,186件で前年度より373件ほど増加しています。救急車受入割合は80.9%で前年度より1.7%上昇しています。
2015年度より、平日日中は外傷を除き全例応需する方針で運営しています。そのため救急要請数の増大に応じて、受入数も増加傾向にあります。地元の救急隊である塩釜消防事務組合によると、年間の救急要請件数は毎年右肩上がりで、特に高齢者の救急要請が急増している模様です。一方で近隣の救急告示病院の受け入れ件数は低下しており、今後も当院への救急要請数は増加傾向が見込まれます。
救急車受入割合が80.9%のため、救急要請のうち約20%ほどお断りしております。その要因について分析したところ、(1) 夜間帯のマンパワー不足(28.9%)、(2)ベッド満床(19.2%)、(3)その他(51.9%)が主な理由でした。2017年度はベッド満床が一番多い理由だったのですが、地域の医療機関や高齢者施設との連携を深めることで空床確保を進めることができました。そのため2018年度の優先課題は、夜間帯の人的体制の強化が挙げられます。
具体的な対応策として、休日夜間帯の医師の働き方の変革、地域住民向けに救急車の適正利用の啓蒙、宮城県こども夜間安心コール(#8000)や、おとな救急電話相談(#7119)の案内を進めていく予定です。今後も地域住民の命を守るセーフティーネットとして役割を果たしていきたいと思います。
各指標の計算式と 分母・分子の項目名 |
解釈 | |
---|---|---|
分子 | 救急車受け入れ数 | - |
分母 | 救急要請数 | - |
「医療の質向上・公開推進事業」データより
(全日本民医連 2011年60施設、 2012年70施設、 2013年83施設、2014年74施、2015年79施設、2016年77施設参加、2017年76施設参加、2018年78施設参加)
(全日本民医連 2011年60施設、 2012年70施設、 2013年83施設、2014年74施、2015年79施設、2016年77施設参加、2017年76施設参加、2018年78施設参加)
年度 | 最大値 | 中央値 | 最小値 |
---|---|---|---|
2011年 | 99.1% | 81.5% | 45.7% |
2012年 | 98.5% | 80.0% | 27.3% |
2013年 | 100.0% | 81.0% | 51.9% |
2014年 | 100.0% | 80.4% | 42.0% |
2015年 | 100.0% | 81.3% | 42.9% |
2016年 | 100.0% | 81.4% | 41.4% |
2017年 | 99.9% | 80.6% | 39.2% |
2018年 | 100.0% | 80.4% | 36.3% |