現在当院は、全日本民医連の「医療の質の向上・公開推進事業」と日本病院会の「QIプロジェクト」、そして京都大学大学院医療経済学分野のQIPにデータを提出しています。QIPはDPCデータから算出される指標を用いています。
全日本民医連は2014年から京都大学のQIPと連携してDPCデータを活用した指標の収集も開始しました。DPCデータの活用は、指標算出の手間を大きくはぶくことができ、全国的にほぼ同じ基準で情報が登録されているので、ベンチマークがしやすいなどの利点があります。これからこの分野でのDPCの活用はさらに進むものと思われます。
上記のように多くの指標データを当院でも扱うようになりました。しかし、そもそも指標は個々の病院の医療の質や日々の業務改善を促すために存在しています。これらの指標が当院で活用されているかというと非常に心許ない状況です。
当院の課題は、業務改善や医療の質向上を中心課題としてデータを活用する院内体制の構築です。QI委員会の活動も見直していかなければなりません。
さて、今年は指標説明の仕方を変えました。あらかじめ書式を決めてそれに沿ってQI委員が分担して記載する方式とし、なるべく簡略な表記にしました。
今後は指標の羅列ではなく、改善事例を報告できればと考えています。業務の改善の歯車を回すことにQIが活用されているのを実感できるようにしていきたいものです。