睡眠中も自動で測れる「CGM(持続血糖モニタリング)」

2017.12.12

糖尿病診療において、患者さん自身に自宅で血糖測定をしていただく場合があります。病院受診時の検査だけではわからない日常の血糖値を調べ、患者さんの状態に合わせた適切な血糖コントロールを行なうためです。

500円玉大のセンサー 当院では2017年6月より、「CGM(持続血糖モニタリング)」を実施しています。患者さんは、丸い500円玉大のパッチ式センサーを病院で装着して帰るだけで、15分ごと最大14日分の血糖値変動が自動的に記録されます。指先の穿刺採血による血糖測定とは違い、痛みや手間がありません。

装着したままデータを読み取れる測定センサーは上腕の裏側部位に装着するので邪魔になりにくく、耐水性にも優れ入浴やシャワーや運動中でも装着が可能です。記録されたデータは、専用のリーダーをセンサーにかざすことで読み取ることができ、より良い治療のため役立てられます。

(左の写真は、上腕部に貼り付けたセンサーからデータを読み取っている様子)

この検査の保険適用には一定の条件がありますが、長時間にわたって多くの回数を測定することで、睡眠中の低血糖などこれまで発見しにくかった血糖値変動を確認できるようになりました。

グラフで結果を確認

読み取ったデータをグラフで確認できます。

測定結果のグラフ例
※ 血糖とは、血液中の糖(グルコース)濃度のこと。 今回紹介した機器を使った検査では、間質液(血管の外にある細胞のすきまに満ちている液体)のグルコース濃度を測定します。この濃度が血糖値と相関することを利用し、血糖値を推測した数値を表示しています。