肺機能検査は、息を吸ったり吐いたりして肺の能力を調べる検査です。検査で主に行われる項目は「肺活量(VC:vital capacity)」と「努力性肺活量(FVC:forced vital capacity)」の2つです。これらは人間ドックや健康診断、喘息のスクリーニング、手術前などにも行われるのでやったことがある人も多いのではないでしょうか。
検査は「スパイロメーター」という計測機器を用いて行われます。患者さんの鼻をクリップでつまみ、マウスピースをくわえながら技師の声掛けで検査を進めていきます。
肺活量は、胸いっぱい空気を吸い込んだところから最後まで吐き出したときの空気の量のことです。基準値は大体成人男性で3,500ml・女性で2,500mlくらいですが、性別・身長・年齢などで変わってきます。
間質性肺炎などで肺が広がりにくくなったり、筋力が低下する病気などで肺活量は減少します。
努力性肺活量は胸いっぱい空気を吸い込んだところから最大の速さで一気に吐き出したときの空気の量です。努力性肺活量のうち、最初の1秒で吐き出した空気量の割合(1秒率)で気道の閉塞などを評価します。喘息や慢性閉塞性疾患(COPD:Chronic Obstructive Pulmonary Disease)など気道が狭まる病気で1秒率は減少します。
肺機能検査は限界まで吸ったり吐いたり体力的にも大変な検査ですが、検査では患者さんの 頑張りと協力が大事です。技師と一緒に信頼性のある正しい検査結果を出していきましょう!
★スパイロメーターのマスコットキャラクター「ふだっクマ」も見守っています★