神経筋エコー検査

2015.08.27

神経筋エコー検査って?

エコー装置の解像度が向上し、末梢神経や筋組織を直接観察して性状を評価できるようになりました。

頸動脈エコーや腹部エコーと同じ装置で、神経エコー検査では神経の太さを計測し、筋エコー検査では筋の輝度変化を観察します。今回は、神経エコー検査についてご紹介します。

当院では、正中神経の絞扼性障害である手根管症候群に対して、機能評価の神経伝導検査に併用して正中神経エコーを実施し神経の形態を観察するようにしています。

<神経エコー検査の位置づけ>
機能評価 形態評価
心電図 心エコー
脳波 頭部MRI
神経伝導検査 神経エコー
筋電図検査 筋エコー

手根管症候群って?

手根管症候群とは正中神経が手首のところの靭帯で絞扼されてしまい、指先にしびれや痛みが出るのが症状です。ひどくなると親指のつけ根の筋肉が痩せて茶碗を持てなくなったりと生活に支障が起きてしまいます。
神経伝導検査を受けることで分かりますが、筋肉が痩せてしまうと十分な検査ができなくなりますので、実際にエコーで神経を観察することが必要となります。

エコーで見える手根管症候群って?

神経は絞扼された部分では細くなりますが、その前後では腫れてしまうという特徴があります。エコーでは神経の断面積を測ったり、形状変化を観察することで神経の腫れぐあいを評価することができます。

  • 正常の正中神経
    <正常の正中神経>
  • <手根管症候群の正中神経>
お知らせ

知って得する!神経筋疾患の診断に役立つ超音波検査

開催日: 2015年10月3日(土)14:00 - 15:30
会 場: 坂総合病院2階セミナー室
詳細はリンク先をご覧ください。