当院は塩釜市を中心とする二市三町の救急・急性期医療の中心を担っています。良質な専門医療を提供することが当院の主な役割です。さらに総合診療科、リハビリテーションや在宅医療にも取り組み、障害や生活への対応まで幅広い活動を行っています。

当院の理念は「わたしたちは確かな医療と共同で地域の安心を支えます」です。当院は1912年、地域の方々の尽力を頂きながら私立塩釜病院として発足しました。当時から生活困窮者への医療に取り組んできました。様々な紆余曲折の中で、一貫して平等な医療提供とだれもが安心して生活できる社会とを目指してきました。

現在の医療制度の中では、地域連携が強く求められています。冒頭で触れたように、当院は急性期医療を任務の柱としています。当院で症状が一段落すると近隣の病院に転院して頂くことをお願いすることが増えてきました。それらの病院等と交流して患者さまになるべくご迷惑をかけないような取り組みもしてきました。治療が一つの病院で完結しないことにご不満を持たれる方もおられると思いますが、ご理解をお願い致します。

今は「無料・低額診療」にも取り組み、入院中から退院後の生活を相談する体制も強化しています。今の坂総合病院は諸先輩の努力と地域の方々の支援によって築かれたものです。これまでの地域に根ざした医療を継承し、地域の安心を当院ならではのやり方で追求したいと考えています。

坂総合病院 院長
冨山　陽介