当法人は、「無差別・平等」の視点で医療・介護・保健福祉事業を行っている。2021年に「理念」「ありたい姿」「戦略」を明文化し、ありたい姿では、「力をあわせて患者・利用者につくしている」「誇り、やりがい、成長する喜びをもって働いている」「安定した経営をとおして社会的責務をはたしている」を掲げ、それぞれの事業所が展開する地域で、切れ目のない医療と介護の提供、福祉の向上を目指している。新型コロナウイルス感染症が感染法上5類に位置付けられてからは、コロナ禍前の事業活動に戻すことを目指している。
坂総合病院は、塩釜地区休日急患診療担当二次病院施設として地域の輪番制を担っている。地域医療支援病院として、主に塩釜市、多賀城市、利府町、松島町、七ヶ浜町の2市3町にある病院、クリニック、施設等との入院や緊急時の受入れを中心に連携強化に取り組んでいる。
坂総合クリニックは、小児疾患から生活習慣病の管理、在宅医療など幅広い外来機能を有する。また、宮城県認知症疾患医療センターの指定を受け、認知症の診断鑑別を行うと共に相談業務の充実を図り、地域の開業医との連携を重視し、地域の方々が安心して受診出来る外来診療を目指している。
長町病院は、回復期リハビリテーション病棟および地域包括ケア病床の活用で急性期治療後の患者を受け入れ社会復帰に貢献している。外来では糖尿病をはじめとする慢性疾患管理、5類に移行したものの感染力の高い新型コロナウイルス感染症を始めとする発熱患者の受け入れ、健診や予防接種等保健予防活動に積極的に取り組み、在宅療養支援病院(機能強化型)として高齢者医療と在宅医療を支えている。介護分野では通所や訪問でのリハビリテーション、有料老人ホームはなみずきを運営し療養や生活をサポートしている。
泉病院は、宮城県第二次救急医療を担い、脳血管系疾患の診断と内科的治療、神経難病の診断とリハビリ、認知症の診断、整形疾患も含めリハビリテーション領域で社会復帰を支援している。
古川民主病院は、宮城県第二次救急医療施設として救急医療を担っている。一般内科を外来診療の主とし、かかりつけ医機能として生活習慣病の管理や在宅医療を行っている。入院医療では地域包括ケア病床とともに介護医療院を併設し、地域の高齢者、要介護者の増加に対応した一体的な医療と介護を提供している。
外来患者数 | 入院患者数 | |
---|---|---|
法人総合計 | 374,301 | 199,264 |
※ 古川民主病院の入院患者数には介護医療院入所者13,763人含む | ||
坂総合病院 | 55,137 | 102,872 |
長町病院 | 37,517 | 45,687 |
古川民主病院 | 37,672 | 24,934 |
泉病院 | 31,416 | 25,771 |
診療所群 | 172,458 | |
歯科群 | 40,101 |
当法人は、第二種社会福祉事業として社会福祉法第2条第3項9号に規定する「生活困難者のために、無料又は低額料金で診療を行う事業(無料低額診療制度)」を8事業所で行っている。
坂総合病院では、国民健康保険被保険者資格証明書(以下、資格証)を交付された患者の件数が4件あった。いずれも保険者は塩釜市である。受診を我慢した結果、救急搬送に至った患者や激痛に耐えられず塩釜市へ保険証の交付を懇願したものの国保料全納を要件とされ受診を諦めた患者、必要な検査や投薬を控えた患者など、どの患者も自己負担が10割負担になることを懸念し受診抑制に繋がっていた。
長町病院では、適用した件数は前年度に比べ増加しており、経年的にも増加傾向が見られる。例年承認件数は男性が多いが、2023年度は女性が上回った。また、在留資格のない外国人に対し無料低額診療を適用した。国保の単身世帯が多いのも特徴的である。就労しながらも低所得の方が、物価の高騰もあり更に医療費の支払いが困難となる状況に陥る事例も発生している。依然として当事業の必要性は高く、区役所からの紹介やインターネットを見て相談につながった例もある。周知については前年同様に無料低額診療チームを立ち上げて院内アンケートを実施し、院内での学習会開催や広報活動に取り組んだ。広報活動では、太白区と若林区区役所と地域包括支援センター、近隣医療機関の他、新規広報先として児童や女性支援関連のNPO法人や居住支援法人等を訪問し制度説明を行うなど事業の普及に努めた。
泉病院の医療相談室で申請を受付け、無料低額診療の対象となった方は60件と過去最高の申請件数となった。受診を我慢していた20~40代の若年の方が、インターネットで調べ無料低額診療を実施している医療機関として相談に訪れるケースが見られる。この間診療圏の行政、包括支援センター、社会福祉協議会へ無料低額診療の広報を行ってきたが、そこから案内されて受診に至ることも増えている。地域の交流スペースで医療福祉以外の他団体の方へも広報を行っている。
古川民主病院では、無料低額診療のチラシをよりわかりやすく見直し、大崎市役所の市民課窓口に設置いただき相談に来た人に案内を依頼している。また大崎市役所の支所6ヶ所、大衡村や大郷町役場、また登米市役所の窓口にも同様に設置を依頼した。院内で配布している友の会だよりにも無料低額診療の案内を掲載し、地域住民へ広く制度を知ってもらう取り組みを行った。減免延べ患者数は前年度より1%強増加した。
坂総合病院附属北部診療所の外来窓口および在宅往診にて、口頭または案内文書でのお知らせをしている。経済的困難を抱えている患者や家族に声がけし、坂総合病院医療相談室を紹介し本人負担分の全額あるいは一部負担軽減を実施している。
くりこまクリニックや中新田民主医院でも周知方法として外来待合室での掲示を行っている。
古川民主病院歯科クリニックは、県内唯一の無料低額診療実施歯科医療機関であり難民申請中の外国人の受け入れも行った。
事業所名 | 件数 |
---|---|
法人合計 | 41,774 |
坂総合病院 | 16,862 |
長町病院 | 8,685 |
古川民主病院 | 3,577 |
泉病院 | 3,578 |
診療所群 | 9,072 |
健診活動とともに各種健診を実施し疾病予防事業を行っている。
坂総合病院は、一般健診、協会けんぽ生活習慣病予防健診、自治体の子宮がん検診、脳検診、育児健診等を受け入れている。また、感染症予防事業費等国庫負担金交付要綱に基づく事業として、塩釜市、多賀城市、七ヶ浜町、利府町、松島町の自治体乳がん検診(がん検診推進事業)を行っている。国の風疹追加対策の風疹抗体検査や予防接種、石綿・じん肺健康管理手帳や被爆者健康手帳所有者の健診も行っている。感染制御室専従看護師が、塩釜医師会准看護学院で感染と予防について講師を務めている。また、感染対策向上加算で連携している利府掖済会病院、松島病院の感染対策担当者からコンサルテーションの依頼を受け指導等を行っている。
長町病院は、一般健診、定期健診、協会けんぽ生活習慣病予防健診、被扶養者特定健診、仙台市特定基礎健診および特定保健指導、仙台市肝炎ウイルス健診、HB肝炎訴訟検診、大腸がん検診、前立腺がん検診を行っている。また、宮城県被爆者健診、小児科健診では3保育園の受託を受け238名を実施し、福島県双葉町と浪江町に加え丸森町の住民甲状腺エコー健診を行っている。メディカルフィットネスのびのびながまちの登録会員数は498名、延べ利用者数は2,375名である。またコロナウイルスワクチンの予防接種については、自治体の大規模接種終了後接種しづらくなった住民の要望に応え、受け入れ枠を拡大して対応した。
古川民主病院は、事業健診や個人健診を受け入れている。協会けんぽ健診では、旧古川市内2事業所しかない生活習慣病予防検診実施機関として350件を超える健診を行った。また地元企業の産業医を受託し企業労働社員の健康保持増進に努めている。
泉病院は法定健診、電離放射線健診、協会けんぽ生活習慣病予防健診、仙台市特定・基礎健診、単独のがん検診では大腸がん健診、前立腺がん健診を行っている。また、脳検診も実施し、当院独自のスタンダード脳ドック・プレミアム脳ドック(脳卒中予防、または認知機能予防)の他、4自治体から脳検診を委託し、更にIT活用によるWeb完全完結型脳ドック(スマート脳ドック)を実施している。
若林クリニックは、仙台市の基礎健診・特定健診、事業者が行う定期健診・雇入時健診を行っている。また、仙台市介護予防・日常生活支援総合事業に参加し、通所型短期集中予防サービス(元気応援教室)を行っている。要支援1、要支援2の認定を受けた地域住民、豊齢力(基本)チェックリスト該当者のうち、介護予防ケアマネジメントの結果やプログラム参加による身体機能及び生活行為の改善が見込めると判断した地域住民に対する講話、転倒予防や足腰の筋力保持増進として自宅でも出来る運動や体操等を指導し、生活機能の改善・向上に取り組んでいる。
仙台錦町診療所は、協会けんぽ生活習慣病予防健診及び特定健診、仙台市基礎及び特定健診、事業者が行う法定定期健診、雇入時健診、海外派遣労働者健診、特定業務従事者健診(夜勤者健診)、特殊健診(有機溶剤健診、石綿健診、電離放射線健診、じん肺健診)、腰痛健診などの所内健診と、健診バスによる巡回健診を行っている。
歯科事業部では妊婦検診、宮城県歯科医師会成人歯科検診、後期高齢者歯科検診、事業所検診を古川民主病院歯科と長町病院附属歯科クリニックで行っている。
健診項目 | 法人合計 |
---|---|
職域健康診断 (雇入・定期等) |
18,076 |
特殊健診 (有機・石綿等) |
792 |
行政指導健診 (VTD・腰痛等) |
438 |
特殊健診 (自治体等) |
2,445 |
人間ドック (脳ドック含む) |
1,079 |
がん検診 (大腸・乳等) |
20,229 |
仙台市基礎健診 | 1,118 |
古川民主病院歯科 | 長町病院付属歯科 | |
---|---|---|
成人検診数 | 12 | 13 |
後期高齢者検診数 | 49 | 14 |
妊婦健診数 | 15 | 0 |
事業所健診 | 7 | 2 |
坂総合病院は、東北大学病院の協力型臨床研修指定病院としての地域医療研修施設である。長町病院、泉病院、古川民主病院は、坂総合病院の協力型臨床研修病院として初期研修医とみちのく総合診療医学センター(日本プライマリ・ケア連合学会認定プログラム)からの後期研修医を受け入れている。古川民主病院歯科は、東北大学病院歯科医師臨床研修プログラム協力型施設である。また、東北大学をはじめ全国の大学や専門学校から、医師、薬剤師、看護師、リハビリテーションなどの医学系学生実習、医師、看護師などの医療職を目指す高校生などの体験学習も受入れている。
坂総合病院へは、医学部は東北大学医学部から5年次地域医療実習8名を受け入れ、6年次高次医学修練4名、産婦人科SGT 16名、滋賀大学、聖マリアンナ大学から大学実習として各1名、個別計画実習(見学) 53名、医学部合計受入数は83名となる。薬学部は東北医科薬科大学臨床実務実習1名、岩手医科大学化学薬学部臨床実務実習1名を受け入れている。地域医療実習は総合診療科を中心に、坂総合病院の他に松島医療生協松島海岸診療所の体験実習も取り入れている。その他の実習については、初期研修医の同行を中心にメジャー診療科で行っている。また、在宅医療や救急での実習も行っている。
長町病院は東北大学医学部5年次地域医療実習3名、1年次地域医療体験実習4名を受け入れている。高校生一日医師体験の受け入れは無かった。
泉病院は、協力型臨床研修病院として初期研修医を9名受け入れ、他に東北大学医学科1年次早期医療体験実習として6名を行け入れている。
古川民主病院では、協力型臨床研修病院としての研修医やみちのく総合診療医学センターからの後期研修の受け入れは無かった。歯科衛生士学科の実習は、仙台医療福祉専門学校歯科衛生士学科から1名を受け入れている。
部門別では、看護部門は実習受け入れ学校数は県内7校、受け入れ総数は195名である。新型コロナウイルス感染症の影響により対人関係を築く機会が減少し、患者とのコミュニケーション能力不足が課題としてある。また、高校生一日体験は県内40校、県外1校から133名を受け入れている。当初は開催地の坂総合病院周辺や仙台市の高校からの参加が主だったが、県南、県北の高校からの参加者も徐々に増えている。ホームページから山形県の高校生の参加もあり、興味のある高校生に情報が届くようになっている。高校生の感想では、看護技術体験や病院の見学、先輩看護師と懇談することができ、進路選択にも役立ったなどの評価を得ている。一部の高校生からは病棟で体験したいとの要望もあり、感染状況、受け入れ体制などを検討しながら対応している。
臨床栄養学実習の受け入れでは、県内4校から26名を受け入れている。カンファランスや回診への参加、栄養指導、栄養管理計画書の作成など、病院管理栄養士の業務を一通り見学出来るプログラムとしている。給食委託会社セントラルキッチンの協力をいただき、盛り付けやトレイメイク等の給食管理業務も体験している。
リハビリテーション部門では、県内5校27名を受け入れている。新型コロナウイルス感染症が5類移行後も病院の状況により学生の実習場所を制限する等の影響があった。坂総合病院は受け入れ人数も法人内で最多の14名であった。予定した実習受け入れ数を上回る追加依頼が複数見られた。
社会福祉士の実習受け入れは、養成校から長町病院へ受け入れ依頼あったが、新人2名の育成と実習指導を両立することが体制上困難だったためお断りせざるをえなかった。他3病院は受け入れ依頼は無かった。実習を受け入れる医療機関は県内でも限られているため、実習依頼には可能な限り応え次世代の社会福祉士育成に貢献するとしている。
訪問看護介護分野では、県内7校から164名を受け入れている。実習生も実習のため実習前2週間の行動自粛と体調管理表の提出により、実習前、実習中、実習終了後も新型コロナウイルス感染症を発症することは無かった。地域での新型コロナウイルス感染症の状況により訪問同行できず、在宅看護の実践を体験することの出来ない学生も発生した。短い期間であるが在宅看護を学ぶ上で、利用者家族への基本的な挨拶や姿勢も指導している。
実習等受入学部(科) | 受入数 | 受け入れ校数等 |
---|---|---|
医学部 | 95名 | 東北大学医学部地域医療実習・高次医学修練等 |
薬学部 | 2名 | 東北医科薬科大臨床実務実習 |
看護学部 | 195名 | 7校 |
訪問看護・介護分野 | 164名 | 7校 |
リハビリテーション | 27名 | 5校 |
社会福祉士 | 0名 | |
管理栄養士 | 26名 | 4校 |
歯科衛生士 | 1名 | 1校 |
職業体験 | 受入数 | 受け入れ校数等 |
---|---|---|
高校生医師一日体験 | 433名 | 41校(うち、県外1校) |
講師活動では、坂総合病院の副院長は東北大学医学部臨床教授、産婦人科と小児科診療部長は婦人科の東北大学医学部臨床教授である。他に医長が技術系専門学校以外に准看護学校、助産学校、中学高校等の講師も担っている。副薬局長は東北医科薬科大学薬学部の非常勤講師を担っている。看護師においては、感染と予防、成人看護(母性、小児)について塩釜医師会附属准看護学院の講師を担っている。また、助産師は利府中学校、しらかし台中学校、尚絅学院中学校の性教育授業の講師を担っている。
長町病院の院長は東北大学医学部臨床教授、他リハビリ科医師も医療系専門学校などの講師を担っている。
古川民主病院歯科クリニックの歯科医師は東北大学歯学部臨床教授を担っている。
訪問看護介護分野では、大崎医師会看護学校より要請を受け非常勤講師として在宅看護論の講義を、宮城県介護支援専門員・主任介護支援専門員研修講師で権利擁護の講義をしている。また、喀痰吸引3号研修の受講者は100名超え、基礎・実地研修を行っている。
介護事業部では3事業所で定期巡回・随時対応型訪問介護看護を、育児ヘルプサービスを1事業所で行っている。地域包括支援センター事業運営も含めた介護支援専門員数は41名である。定期巡回・随時対応型訪問介護看護サービス事業の新規契約者は増えていない。仙台市との委託事業である育児ヘルプサービスも利用者は少ない傾向にある。
坂総合病院は、七ヶ浜町へのリハビリ指導など総合支援事業として新型コロナウイルス感染症の感染対策を徹底しながら、戸別訪問17件、介護予防教室12回を開催し、リハビリ指導や運営に関する援助を行っている。七ヶ浜町へのリハビリ指導など総合支援事業回数は延べで29回である。
長町病院は、仙台市通所型短期集中予防サービス「元気応援教室」での延べ受け入れ者数は67名である。新型コロナウイルス感染症が感染法上5類になった以降も体制やスペースの課題もあり大きく増やせてはいないが、保健師、健康運動指導士を中心に住民の要望に応えている。
坂総合病院は、塩釜市、多賀城市の災害公営住宅において健康相談会を38回開催し、職員含め431名が参加している。塩釜市浦戸諸島桂島の桂島ステイ・ステーションには医師、看護師、臨床検査技師、健康運動指導士などの専門職を8名派遣し健康相談会を開催している。健康相談会には5名の住人が訪れ、血圧、体脂肪率、血管年齢測定のほか、オンラインで医師による健康相談を行っている。また、地域住民主体の「くらしの保健室」が2022年7月に開設されてからは、医師や看護師らも運営に携わっている。相談事例は、健康や病気のこと、家族のことなど様々であり、地域住民の困りごとに寄り添い支え合う活動となっている。その「くらしの保健室」の活動の一環として、地域の児童が必要としている学用品等を提供する「おゆずり会」を冬休み期間と春休み期間に実施している。参加者は延べで175名と地域から求められている活動であり、今後も継続し開催していく。WHO傘下の日本HPHネットワーク(Health Promoting Hospitals & Health Services)に加盟し、健康増進活動拠点病院として病気を治すことだけにとどまらず、病気の予防、病気や障害を持ちながらも人間らしく生きていけるまちづくりに、これまで以上に貢献していけるよう取り組みを進めている。
長町病院は、ブロックでの健康相談会や健康講座、班会などが旺盛に取り組まれた。サークル活動は感染対策を取りながら活動しており、健康マージャンなどは人気である。また、地域交流サロンでのお茶会など、生きがいにつなげる活動も行っている。地域公開講座は12月を除き毎月多彩なテーマで開催し好評であった。ホームページやLINE等を活用しイベントの予定を発信している。2021年度から開始した助け合いの会の活動は利用者から大変喜ばれ、実施件数は前年度の101件から130件に増加した。ボランティアの参加者は延べ301名、助け合いの会活動は、草取りやお話し相手、電球交換等の電気関係など多岐にわたっている。また、高齢者配食サービスほっと亭の活動も地域から喜ばれている。友の会活動の担い手の高齢化が進み、新たな担い手の育成が今後の課題である。
泉病院では、友の会とともに子ども夏まつり(病院で実施していた“子ども病院探検”の代わりとして)をブランチ仙台にて開催し、子ども薬剤師体験、手洗いチェック、車イス、遊びコーナーなどを設け22家族54名が参加している。健康イベント(賀茂神社で実施していた“健康まつり”の代わりとして)では、オープニングに地域で活躍する小学生兄弟の演奏、相談(薬剤師、介護)、測定(血中酸素濃度、骨密度、手洗いチェック)、介護用品体験、遊びコーナーを設け154名が参加している。運営スタッフとして看護学生4名が携わり、学生、職員、地域(友の会)が一体となる取り組みとなった。地域活動・健康増進活動の強化として、健康取り組みカードの作成、体験型イベント、ボランティア講師を活用した芸術、モノづくり体験、音楽鑑賞などを実施している。また、新たにミニ健康講演会とミニ健康相談会を組合せ、オンライン健康講演会、介護予防にも取り組み、開催数は127回、延べ参加者数は1,159名(2022年度: 409名)となっている。仙台市主催“第1回ブランチ仙台 健康フェスタ”に、よろず相談ブース(医師と医療相談員)とワークショップ(友の会員)として参加し地域協力も行っている。
古川民主病院は、新型コロナウイルス感染症により中止していた健康まつり(健康啓蒙活動)を、入場者数を制限しながら4年ぶりに開催した。また、地域住民への健康講話会は感染マニュアルを見直し、感染に注意しながら認知症の正しい理解と予防、振り込め詐欺についてなどの内容で開催した。
くりこまクリニックも健康まつりを4年ぶりに開催し130名が参加した。ゲートボール大会を7月に開催し35名参加、パークゴルフ大会は11月に開催し37名が参加している。又、栗原市六日町商店街で行われている夜市で無料健康相談会を開催した。
若林クリニックでは、施設内の一室をゆったりサロンとして環境整備し、地域住民の主体的な参加による健康増進活動に取り組んでいる。いきいき教室、ヨガ教室、ノルディックウォーキング等、18分野の地域サークルが活動している。新型コロナウイルス感染症の感染状況により中止しているサークルもあるが、スペースの広い市民センターなどへ場所を移動し開催している。健康まつりの代わりとして、規模を縮小し健康と平和のフェッスティバルと題したイベントを開催している。
古川民主病院歯科では健康まつりに歯科医師、歯科衛生士が参加し、お口の相談会を開催している。長町病院附属歯科クリニックでは地域の友の会班会でお口の健康講話会を開催している。
坂総合病院では資格証の患者はおらず、納税相談や定期受診が必要な状況を被保険者自身が相談すれば6ヶ月の短期保険証を交付されている。運用等の変更があったのか塩釜市に確認したが変更はないとの回答だった。社会保障推進協議会や市議会議員らと共に、塩釜市や宮城県に対し全納を要件としている運用や職員の相談姿勢に対する改善を申し入れ、医療を必要としている場合の対応を求めている。
資格証の交付は市民の健康や命を危険に晒し、厳しい状況に追い込むことになる重大な問題である。受療権を守るために引き続き動向を注視している。
長町病院は身元引受人不在の患者支援に加え若年の脳卒中患者や交通外傷患者も多かった。身元引受人不在や身寄りはいるが疎遠な場合は、経済的困難を抱え退院調整に苦慮することも多く、行政や関係機関と共に課題整理をしながら支援している。公的サービスで賄われず社会福祉士が関わっている身の回り支援等については、行政や関係機関と協議し支援体制を構築することが求められる。若年脳卒中患者の支援では、障害福祉サービスや生活保護の制度上の問題で利用開始まで時間がかかったり、利用自体を諦めざるをえなかったりして患者の不利益となる場合があった。また、社会資源の地域偏在が仙台市以外の患者の支援に苦慮する要因となっている。若年脳卒中患者の両立支援調査を実施し当院の就労支援体制、現状と課題を分析した。障害者雇用、就労・定着支援の拡充に向けて当院の取り組みや課題を発信している。
古川民主病院は、入院・外来とも社会的背景を持つ患者の紹介が多い。地域から認知症の進行や生活困窮により受診を中断している患者の受診、入院相談が相次いだ。セルフネグレクト、家族によるネグレクトと思われる事例も散見された。身元引受人不在患者の受け入れは増えているが、都市圏に比べ身元保証無しで入所可能な施設はかなり少なく退院先の選択の余地がない。身元引受人不在でも住み慣れた地域で暮らせるよう、社会資源の開発や制度構築に向けて、行政、関係機関、医療機関等と連携を図る必要がある。アルコール使用障害の患者も多く受療援助の他に経済的問題、家族関係など複合的な問題に対応している。その他にも認知症や気分障害などの精神疾患を併発している患者が多く、精神科領域の支援についてもネットワーク構築や対応能力の向上を図る必要がある。
泉病院では今年度から社会福祉士が3名配置され、社会的背景のある患者の入院、外来、地域からの相談に応えている。入院では身寄りのない方や、家族がいても協力が得られない方、経済的問題のある患者など、支援が難渋することが予測される患者について急性期からの転院を積極的に受入れている。
地域からは、虐待、認知症による生活破綻、経済的困窮による受診控えなど緊急を要する事案で、行政、地域包括ケアセンター、社会福祉協議会から相談を受け、多職種と連携しながら外来や入院で必要な支援を行っている。また、無料低額診療事業を行っている病院をネット検索した患者本人から受診相談を受けることもある。格差と貧困が広がる中で、支援を必要とする患者の実態を明らかにするため、宮城県、仙台市と懇談を行っている。
介護事業では、高齢者の介護の悩み困りごとの相談窓口になり、多職種で情報を共有しながら他機関とも連携し、支援が必要な方への介護サービスの調整を行っている。また、地域住民を対象に介護の話をテーマに講演活動を行い、支援の相談窓口を担っている。
南光台地域包括支援センターは、地域住民から認知機能低下後の権利擁護に係るもの、精神疾患関連、安否確認、虐待相談と多岐にわたっている。行政や地域住民等と連携し対応している。
相談件数 | |
---|---|
法人合計 | 35,576 |
坂総合病院 | 14,919 |
長町病院 | 12,416 |
古川民主病院 | 2,669 |
泉病院 | 6,335 |
他事業所 | 1,539 |
仙台二次医療圏内で北東に位置する拠点病院として、地域医療支援病院、宮城県災害拠点病院(地域災害医療センター)、救急指定病院、基幹型臨床研修指定病院として塩釜市、多賀城市、利府町、松島町、七ヶ浜町2市3町を診療圏として役割を果たしている。
救急医療では、塩釜地区休日急患診療担当二次病院として他の5つの病院と協力しながら中心的役割を果たすとともに24時間365日急患を受け入れる病院として地域に根ざした医療を展開している。2023年度の救急車搬入は年間3,243台、救急受入れ患者数は5,676名となっている。施設共同利用としてのWebカンファレンス、講演会も開催している。救急医学会認定BLS講習会2回、救急医学会認定ICLS講習会は2回開催している。新型コロナウイルス感染症に関しては、入院医療以外にも、帰国者接触者外来、外来発熱患者の診療、検査、ワクチン接種を行っている。
各種学会の認定教育も実施している。日本臨床栄養代謝学会NST専門療法士認定教育施設として実地修練を5日間にわたって開催し、院外6名、院内3名が受講している。医師会、看護協会、各技師会、各学会、研究会、小学校・中学校・高校・大学からの要請に応え、医師、保健師、看護師(感染管理、認知症看護、皮膚・排泄ケア、救急看護の認定資格者含む)、診療放射線技師、健康運動指導士等を講師として派遣している。
塩釜地区メディカルコントロール協議会委員を担い、救急救命士の気管挿管実習、就業前教育実習を受け入れている。また、塩釜保健師救急現場研修を受け入れている。感染症予防事業費等国庫負担(補助)金交付要綱に基づく事業として、塩釜地域2市3町の自治体乳がん検診(がん検診推進事業)を実施している。災害拠点病院として新型コロナウイルス感染症の影響で開催を見送っていた災害実動訓練を再開した。
基幹型臨床研修指定病院として初期研修医1年目を9名、2年目10名を受け入れ、東北大学病院の協力型病院として内科研修1名の受け入れも行なった。総合診療・地域医療重点プログラムにも2年連続で研修医が入り、引き続き東北の地域医療の担い手育成に注力している。また、21学会の認定施設を取得しており、新専門医制度下での基幹施設として内科・総合診療科の専門プログラム認定を受けている。連携施設として外科・産婦人科・リハビリテーション科などの専門研修も受け入れており、2023年度は9名の専攻医が在籍し専門研修を実施している。
新型コロナウイルス感染の拡大により12月に4階病棟と2024年2月に3階病棟でクラスターが発生、また有料老人ホームはなみずきでも複数の感染者が発生したが感染制御室を中心とした迅速で適切な対応と、職員一人ひとりの感染対策に対する意識の向上で以前に比べ短期間で終息させることができた。
回復期リハビリテーション病棟では主な紹介元病院の感染状況が落ち着かない中、感染対策を強化しながら適宜紹介患者を受け入れ、他急性期病院からの紹介も積極的に受け入れ地域連携をさらに拡充し大きな空床をつくらないよう努めた。リハビリの実施単位数についてはスタッフの休業などが重なり、全体として低く抑えられてしまった。
内科病棟は空床状態が長引く月もあったが、地域急性期病院からの紹介患者(退院調整、コロナ治療後の方など)を受け入れ稼働の維持に努め、大きな空床をつくらないベッドコントロールは定着してきている。
新型コロナウイルス感染症に対する外来診療では、診療・検査医療機関として発熱症状等の患者を多く受け入れ、ワクチン接種外来を開設し積極的に対応してきた。在宅は主に担ってきた医師の年度末退職もあったが、常勤医師で引継ぎ更なる拡大を予定している。健診事業は長く担当してきた保健師の退職もあり困難な状況だが、次年度に向けて体制を再構築し受け入れを拡大すべく業務分担の見直しや健診システムの増設を行っている。
脳卒中診療ではt-PAをはじめ、新規入替の高気圧酸素療法を活用しながら急性期脳卒中診療から回復期リハビリテーション、介護保険事業での維持期リハビリテーションに取り組んでいる。二次救急医療機関、仙台市病院群当番事業の協力病院として、仙台市北部地域を中心に救急車搬入患者の4割余りが入院している。パーキンソン病等の神経難病に対する診断、治療、脳神経疾患を幅広く受け入れ、頭痛、めまい、しびれ等にリハビリテーションを提供しながら対応している。在宅診療では、在宅療養支援病院(機能強化型)の施設基準を取得し70名余りの在宅療養患者を管理し、急性増悪時やレスパイトを受け入れ自宅療養を支えている。医療連携では地域連携室を設置し、医療ソーシャルワーカーを含む専任スタッフを配置し、他医療機関や施設からの紹介を受け入れている。また、放射線科として地域の診療機関からの紹介検査を受入ており、認知症診療における脳画像診断中心に、CT、MRI、脳核医学検査を実施している。介護事業では、地域包括支援センター、ケアステーション、介護施設などと連携し地域で生活する人々の介護支援を行っている。健診分野では、協会けんぽ生活習慣病予防健診実施機関、特定健康診査実施機関として保険予防活動を行っている。また、自治体脳ドック健診、運転従事者脳ドック検診やMCI(軽度認知障害)ドック等を行っている。疾患予防では健康増進活動を重視し、認知症サポート医師による認知症や神経難病に関する講演会、保健講座、健康相談会は対面またはWebでの講演も増加している。医師養成では神経内科准教育関連施設の認定を受け、専門医を目指す医師を受け入れている。また、地域プライマリ・ケアを重点としたプログラムで協力型臨床研修病院として臨床研修医を常時受け入れている。医療系学生実習としては、看護師、リハビリテーション、社会福祉士、管理栄養士の実習を受入れ、高校生一日医師体験にも取組んでいる。
外来では生活習慣病管理を主とした内科と地域に標榜科の少ない小児科診療を行っている。2023年度も検査診療医療機関として、成人・小児の多くの発熱患者の診療を行った。コロナ5類以降後は、小児の感染者が増加し連日多くの小児患者が受診した。訪問診療では在宅療養支援病院として104名の新規在宅管理患者を受け入れ、年間3,000件以上の患者さんの訪問診療を行った。今年度は介護施設への訪問診療が増加し、入所者の病態悪化時には当院地域包括ケア病床で入院加療とすることで介護施設との連携も強化してきた。亜急性期治療から介護療養の一体的となった事業で地域での役割を担っている。
栗原市は人口減少が著しく2024年3月時点の人口は61,663人(昨年同月比で1,360人減)で、当事業所が所在する栗駒地区の人口は9,434人(前年比206人減)である。転入は少なく転出や施設入所の高齢者が多い地域である。外来患者数(昨年より468人減)や通所リハビリテーション利用者数(昨年より113人減)は減少が続いており、健診数も減少している。周辺の介護事業所の利用者も減少しており、介護事業運営でも厳しい地域となっている。保健予防活動としては、健診、各種予防接種を行っている。
中新田民主医院のある加美町の人口は2024年3月現在21,232人となっており、前年同月比では386人減り、少しずつ人口減少が進んでおり、65歳以上の人口割合(高齢化率)は40%に迫っている。その中で慢性疾患を中心に内科診療及び訪問診療を行い、町内唯一の外科標榜医療機関としてプライマリーな診療を行っている。また、近隣中小企業の産業医、小学校校医を担い、地域の保健予防活動や感染症対策に貢献している。併設する地域密着型通所介護ではセラピスト配置によるリハビリテーションを行い、地域の高齢者が暮らし続けられるためのサポートを行っている。新型コロナウイルス感染症に対しては、外来対応医療機関として発熱患者を診察しており、事業所内での個別ワクチン接種を積極的に取り組んだ。
法人の産業医学健診センターを併設し、労働衛生分野における医療活動・健診活動を展開している。産業衛生分野では12事業所の産業医活動を行っており、産業医科大学の社会医学系専門医研修プログラムの研修連携施設と産業衛生学会の専攻医研修施設に指定されている。所内では生活習慣病(糖尿病、高血圧、脂質異常症等)の慢性疾患管理や呼吸器系疾患、腎臓疾患等の診療を行うとともに、頸肩腕障害、腰痛、じん肺・石綿、振動障害等職業起因性疾患患者の診療及び各種健診を行っている。また、健診バスを保有し、県内約100事業所の健診を委託している。事務局を担っている「過労死110番」は、全国一斉110番にあわせ年1回開催している。
若林区六郷地区にあり、東日本大地震被災者の多い地域である。震災から13年目を迎え、津波対策として嵩上げた道路の整備や避難の丘が設置され風景は様変わりしている。震災の傷後は残り住民は様々な想いをもって生活しており、その背景にある思いに寄り添いながら慢性疾患を中心とした内科診療を行っている。介護分野では、訪問診療患者を対象とした居宅療養管理指導、仙台市介護予防・日常生活支援総合事業として通所型短期集中予防サービス(元気応援教室)に取り組んでいる。開設して7年目を迎えたゆったりサロンは、地域住民の交流、健康増進活動の拠点として重要な役割を担っている。
2019年4月に困った時はお互い様の気持ちで開設した暮らしの助け合いの会は、高齢者の一人暮らしの方からの相談や申し込みを受けて、地域住民と共に、草取り、住宅清掃、通院介助などの生活支援を行い、安心して住み続けられるまちづくりに取り組んでいる。仙台市若林区内の地域包括支援センターから利用者を紹介されるケースもある。
坂総合病院と連携しながら、一般内科外来、糖尿病代謝科専門外来及び在宅往診を行っている。外来診療は生活習慣病や慢性疾患管理に重点を置きつつ、軽度の急性期疾患にも対応している。在宅往診は外来で移動困難になった患者や重症度に応じて在宅管理へ移行している。外来延べ患者数は月平均784人、在宅往診患者数は月平均87人、在宅往診件数は月平均187件となっている。
併設している通所リハビリテーションはPT・OTをはじめ、STによる言語療法も展開し、総合的なリハビリを実施している。新型コロナウイルスの感染対策として、利用者同士が密にならないよう1日の利用者数を考慮しながら運営にあたっている。また、近隣のケアステーションや調剤薬局とも連携し定期的に合同カンファランスを行い、医療介護の総合的なサポートを実践している。職員の医療介護分野の研修においては、昨年に引き続きWebを活用しながら各種研修に参加している。
歯科事業部ではお口の生涯管理を重視し、外来はもちろん地域医療機関・介護機関との連携を進め歯科医療機関に通院できない住民の口腔状態の改善に取り組んでいる。また、古川民主病院歯科クリニックでは無料低額診療事業も行っている。長町病院附属歯科クリニックは口腔の定期管理を中心とした外来診療、生活保護法受給者等の歯科診療に取り組んでいる。訪問歯科診療においては、両事業所で地域医療機関と連携しながらX線撮影装置やポータブルユニットを携行し、診療室に近い装備で治療を行っている。また、介護度の高い方へも定期的な口腔ケアを実施している。古川民主病院歯科クリニックは、一般歯科、小児歯科、口腔外科、歯科矯正、訪問歯科と乳幼児から高齢者まで幅広い歯科医療を行っており、病院歯科の特徴を活かした入院を伴う抜歯等の治療も行っている。地域との連携では大崎地域開業医より口腔外科、矯正を中心に紹介患者を受け入れ、大崎歯科医師会休日診療当番への参加、地域の4ヶ所の保育園で歯科検診も行っている。また、宮城県病院歯科連絡会に加盟し、県内の病院歯科間の連携、病院歯科と診療所歯科間の連携を維持強化する取り組みを行っている。東北大学病院歯科医師研修プログラム協力型施設として登録している。また、歯科衛生士養成として養成校から実習生を受け入れている。
法人内ケアステーション6施設と地域包括支援センター1施設の運営管理・統括を担っている。また、各病院や診療所で展開している介護保険サービス事業についても横断的な関りをしており、日常的に連携し施設基準の届出サポートや法令遵守と事業整備も行っている。各サービス責任者会議や各病院圏域会議への参加、各サービス事業に関する企画・提案、法人喀痰吸引研修実施機関として年1回の喀痰吸引3号研修基本研修会を開催している。訪問介護事業は減少傾向にあり訪問介護員の確保が大きな課題である。対策の1つとして、定年後の再雇用延長年齢を75歳までに引き上げ8名の再雇用延長契約を行っている。
ケアステーション群での2023年度月平均利用者数は、訪問看護810名、訪問介護270名、定期巡回随時対応型訪問介護看護は32名、居宅介護支援給付管理数(ケアステーションのみ)465件と前年度より激減している。ステーション群、特に訪問看護の新規(医療保険)の獲得に苦慮している。法人内病院からの紹介も少なく、仙台圏は競合事業所が多く新規利用者の獲得が厳しくなっている。また、施設入所者が多く在宅訪問回数が減少傾向である。在宅での継続したケア支援をするため、感染予防対策を講じつつ幅広く利用者に対応すると共に法人内外の医療機関、介護・福祉事業所、自治体、地域包括支援センター等との情報共有や連携強化を図っている。
認知症、精神疾患、生活困窮、家族関係など相談多岐に渡る困りごと相談件数は150件を超え、介護保険の実績は300件を超えている。企画事業の予防教室は24回開催し、町内会3ヶ所に主催サロンを開催し交流の場を作っている。居宅介護支援事業所管理者主任介護支援専門員研修は7名を受け入れている。
以上