常日頃より、地域の皆様には当協会の事業についてご理解賜り、深く感謝致します。また、事業所・友の会が協力して取り組んでいる医療・介護・社会保障改善の運動、さらには健康まつり等地域での健康を守る取り組みへのご協力に対し改めて感謝申し上げます。
さて、今般の東日本大震災では、長町病院附属クリニックが大規模に損壊し、建物自体が使用禁止となり解体せざるをえない状況となるなど当協会各事業所も大きな被害を受けました。2010年度、宮城厚生協会は、震災前までは一定の経常利益を確保し公益認定を目指すための財務基盤をつくりつつありました。しかし、震災による被害が殊の外大きく、2010年度の決算では大きな特別損失を計上せざるを得ず、負債が資産を上回る厳しい財務状況となっています。この状態が続くと、公益認定が難しいだけでなく、法人事業の存続にも支障が生ずる事態となってしまいます。今回の震災後の困難を克服し、協会事業の新たな発展を期すためには、事業収益を確保し、着実に利益をつくりだすとともに、寄附金(震災復旧募金)による自己資本の充実が必要となっております。
今、地域では、震災による生活困難ばかりでなく、税と社会保障の一体改革の名のもと、医療費の窓口定額負担の新設など、あらたな負担増が計画されており、受診したくても出来ない、利用したくても出来ない患者・利用者がさらに多く生まれようとしています。こうした中で、宮城厚生協会は、救命救急から避難所での医療活動など被災された方々への医療支援とともに、これまでの坂総合病院に加え、今年の4月から坂総合クリニック、長町病院、泉病院、古川民主病院で、地域の皆様の健康権を守るための取り組みとして無料低額診療事業を開始しました。
つきましては、震災による被害からの復旧と、厚生協会各事業所での活動を発展させるため、ぜひとも震災復旧募金をお寄せいただきますよう心よりお願い申し上げます。
2011年6月 宮城厚生協会理事会